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Telekinesis

テクノ2009-04-21 14:43

Telekinesisジャケット画像この前CAGEに遊びに行ったとき、トリのSatoshi Imanoさんが自身のトラックをかけているのを、カワカミくんやキヨミヤさんに教えてもらいました。帰ってからJuno Downloadで検索したら、アルバムが出ているみたいだったので試聴→即購入。いやーこれはすごいです。月末の定例チェックアウトにはまだ早いけど、すぐ聴きたかったので速攻ダウンロード。

今野サトシさんは、町田をホームグラウンドに活動されているテクノDJ/アーティスト。以下でレビューする作品"Telekinesis"は、ポーランド6P-Recordsからリリースされた"Take It Back"、"Ice Box"の2曲を含む、9曲入りフルアルバムです。自身のレーベル、Letrec Recordsのファーストリリースとして2007年に発表されたもので、Juno Downloadでは2008年11月にリマスター版として取り扱いが始まったとのこと。Junoの他では、iTunes Storeなどでもダウンロード購入できるようです。

Satoshi Imano /Telekinesis [Letrec (LTRC-C001)]
  1. Soundtransit!
  2. Playing With Scissors
  3. Take It Back
  4. Laia Swinging Crowbar
  5. Salt & Pepper
  6. Ice Box
  7. Scattered
  8. Good Morning, Venus
  9. Epicurean
Satoshi Imano - Telekinesis at Juno Download
http://www.junodownload.com/products/1377027-02.htm

ってわけで、今年初めてのアルバム買い。ダウンロードなので、もちろんバラで買うこともできるわけだけど、これに関しては絶対にアルバム単位で買ったほうがいいです。通して聴いたときの全体の流れが最高!それこそ、ひとつのパーティーを「凝縮」したような構成になっています。

クラブのエントランスの扉の向こうで音が鳴ってる、みたいなフィルターがかかった1曲めのイントロに始まり、派手めのファンキーなトラックで中盤まで引っ張りつつ、ストレートなテクノで一旦〆てチルアウト、からの、アンコール。最後まで聴くと、また頭から聴きたくなる。音的にはポップな要素を多分に含みつつも、アンダーグラウンドなテクノパーティーのノリを完全に再現していて、かつ、それぞれ単曲でもDJで使えるという、なかなかない作品でした。
普通に、ここでもちょこちょこ書いてるSub Cultとか、最近好きで買ってるLuky R.D.U.、Ivan Devero、Omar Guevaraとか、あの周辺のスペイン勢の明るいファンキー系ハードテクノをチェックしている人ならマストって感じ。まったく遜色ないです。

ていうかやっぱ、1曲めの"Soundtransit!"からしてすごいですよ。分厚いシンセ、抜けのいいキック、上下するベースラインにがっつりコンプがかかっていて、密度が高い。後半からの、怒涛のフィルター展開と刻みかたも熱いです。

そこから2、3と声ネタのファンキーな跳ねてるトラックが続いて、"Laia Swinging Crowbar"は乾いたグルーヴィーなパーカッションがシンセと絡み合う曲。細かいブレイクも効いてます。このへんの序盤の何曲かは、Ignition Technicianとか好きな人にはたまんないかも。

続く"Salt & Pepper"では、少しテイストが変わってプログレッシブな雰囲気。トガったノコギリ波のベースと、ピコピコした矩形波のリードの対比が気持ちいい。そこに歯切れのいいピアノサンプルが重なってきて、ブレイクでスペイシーなパッドが弾けます。

"Ice Box"は、キャッチーなアルペジオでぐいぐい上げるキラートラック。シンセの質感としてはSpirit Catcherをハードにしたような感じで、ブレイクのあとにキーが下がるとことか最高!同系統ではカガくんの"Nova"とかに近い、アッパーなテクノです。フロア大爆発。

7、8はチル。これがまた良くて、きっと舞台の劇伴の仕事をされているからだと思うんですが、それぞれ曲名のイメージにハマっていて、かなりドラマチックに響きます。個人的に、シューティングゲームのエンディングのスタッフロールをイメージしてしまったのは、ジャケの印象からかなぁと。

9曲めの"Epicurean"は、ラストに相応しいアンセム!この曲はやばいですね。先日のCAGEでも本人がプレイされていて、超盛り上がってました。ディスコストリングスのサンプルを前面に出したファンキー系テクノ。中盤でサンプルをリバースしてから元に戻るまでのブレイクの展開がかなり熱いです。
これも、タイトルが曲のイメージまんまですね。フロアにいる人みんなエネルギー使い果たしてるんだけど、笑顔で踊ってるあの感じ。

以上、聴いても、そして(たぶん)使っても楽しい"Telekinesis"のレビューでした。昨日今日と、作業しながらずっと聴いてるなぁ。
更に、4月13日に出たばかりの新譜"Brilliant Breaks EP"も買ったけど、これはまた月末?くらいの記事で。

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