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INDUSTRIAL:裏コンセプト
テクノ | 2009年3月21日 02:52
はい、来月こういうパーティーをやるわけなんですけど。
2009.4.4「EPX studio presents: INDUSTRIAL & Hard Techno New Waves」@茶箱(早稲田)
http://www.epxstudio.com/industrial/
表向きのコンセプトは上の告知ページに書いた通りで、インダストリアルテクノとハードテクノの先進的なアーティストを紹介する、というものなんですが、実はこれと一体を成している裏コンセプトがあります。
その説明をするにあたって、まず、少しだけ昔話を書きます。
私はかつてバーミンガムのDownwardsというレーベルのハードコアな信者で、あの、四角く区切られたCentury Gothicで書かれたレーベル面を捜し求めて淡々と買い漁る日々を送っていました。高3のころのバイブルは、「GROOVe」誌にも紹介されていた"Hard Education"と、Surgeonのセカンド。"The Supreme Negative"と"Into The Exotic"もCDでほとんど展開ないんだけど、延々聴いてた。
だけど、あの辺の音って00年代に入ってから世の中的にはパッタリ聴かなくなってしまった印象があって。
いわゆる、ハードミニマルとか呼ばれていたジャンルは、ストックホルムとかナポリとかで質・量ともに極まっていく一方、トライバル系がガツンと流行って、レコ屋もクラブもラテン一色になっていく。02年前後は、ハードテクノは(メジャー視点では)飽和状態で、そこから枝分かれしてシュランツとか、あとトランスの人がだだっとテクノに流れてきたりとか。
同じころ出てきたクリックハウスからミニマルへの系譜は、私はほとんど把握してないんだけど、ともかくここ数年のテクノは「ミニマル」でしょう。ハードじゃない、ミニマル。ご存知のとおり、ハードテクノの大物アーティストがこぞってミニマルを作りだして、あれだけ壁みたいに低域詰めてドンチーいわせてたのが…、みたいなね。
誤解されがちですが、私は今のミニマルもすごく好きで、聴くのは聴きたいし、それがクラブだったら超踊るし。自分がDJで使わないので、買ってないというだけで、お金と時間が無尽蔵にあったら全然聴きます。
ただ、ハードテクノで個性を発揮しまくっていたアーティストたちが、そういうオリジナリティをさらっと投げ捨てて、ほんとに、群がるようにミニマルに行ってしまった。1人2人というレベルじゃない。別に名前は挙げないけど、試聴するたび、ああこの人もか、っつって、心のデスノートに名前を書くわけ。
私は、そこにものすごく「文化の断絶」を感じていて、あー、ハードテクノ全然出ないなとか言って、つい最近まで、DJでも98~02年くらいのアナログをしつこく使い続けていた。だって、売って無いじゃんっていう。
それが去年、スパイスレコードの消滅を転機として、ダウンロードに目を向けて見ると、あるんですね。全然売ってるの、ハードテクノ。しかもこの1、2年で出たもので、今まで名前もレーベルも知らなかったような新しいアーティストが、聴いたこともない良い曲をガンガン出していて、なんか分からないけど局地的にはスゴイ(らしい)っていう。
それでもう、mp3をチェックしないで「ハードテクノが出ない」とボヤくのは無いな、と思うようになりました。私はアナログ大好きだけど、テクノは未来の音楽だから。
考えてみれば、今ってDJにとってすっごい夢の時代なわけで、レコ屋のバイヤーとかポップを頼りにしないで、自分の耳だけを頼りにいくらでも新しい音を探せて、プレイするときもレコードじゃなくてどんなソースの音でもOKっていう。
それでいて、その日に誰かが「できたよ」ってアップした曲が、その晩さらっと地球の裏側で何千人とか踊らすっていうか、少なくともその可能性を前にしたとき、音質がとか手触りがとかってまったく些細なことだよね。そこで踊った1人が、その曲をきっかけに曲作りなりDJなり始めるかもしれないし、文化の継承ってそれでいいんじゃない?と思う。
というわけで、今回の出演アーティストは、「データで曲を買っていたり、データで曲を出しているテクノDJ」という基準でブッキングしています。かといって10代とか20代前半とかのDJじゃなくて、それなりにキャリアのある人がデータでやっている、という。これが、裏コンセプト。
テクノもちゃんと新譜出てるから!というのを、お聞かせできると思います。
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