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ABZÛ

ゲーム2016-08-04 12:54

昨日Steamでリリースされたインディーゲーム「ABZÛ」を購入&クリアしたので感想を。2時間くらいの作品です。

『風ノ旅ビト(Journey)』の開発者が関わっているという本作、断言してしまいますが、これはFlower、Journeyの続編です。ゲームプレイはほとんど同じで、なおかつ目指している芸術表現が一貫している。このシリーズが好きな人には絶対響くはず!ダイビングシミュレーターのように見えて、実際は現実を大きく拡張した幻想的な世界観を描いています。

主人公は素性不明のダイバー。何らかの理由で海中を探索していくうち、ある真実に近づいていくというストーリー。セリフやパラメータの類は一切ないけれど、ちょっとした謎解きやアクションはあります。

PS4でも出るようですが、Steamでプレイする場合はコントローラー必須です。といっても操作は難しくなく、移動とカメラ操作をレバーで、トリガーの左右で魚に掴まる/潜る、あとは泳ぐボタン(タイミングよく3回押すと加速)、アクションボタンという感じ。

ABZU screenshot

圧倒的なのが、この魚群の表現!これ、一匹一匹が独立して動いていて、こちらの動きに対してリアクションするんですよ。さすがに処理が重いと見えて、そこそこのグラフィックボードでないと厳しいかもしれませんが(GTX750Tiでは若干フレームレートが落ちる)、生きている魚と触れ合っているというインタラクションの現実感は本当にすごいです。

魚たちはそれぞれのルーチンで回遊しているだけでなく、肉食魚はより小型の魚を捕食したりもする。大型魚、イルカやシャチやウミガメなどには掴まることもできて、一緒に泳いだりジャンプしたりも。とにかく、ものすごい数の魚と同じ空間で泳いでいるということ自体が楽しい。

ABZU screenshot

ABZU screenshot

で、初めはあくまでも水深の浅いサンゴ礁だとか、現実のダイビングに即した風景が楽しめるのですが、だんだんと様子が変わってくる。明らかな人工建築物やオーバーテクノロジーの形跡、それにつれて魚たちも熱帯魚から深海魚、果ては…というような感じで徐々にバリエーションが増えていきます。

FlowerやJourneyをプレイしたことがある方は分かると思いますが、あのシリーズって作劇上の演出、起承転結に特徴がありますよね。途中までは淡々と「雰囲気」だけを楽しむゲームのように思えて、実は最終盤のある時点でカタルシスが一気に閾値を超えて、胸が震える瞬間がある。ABZÛにもまさにそれが待っていて、その瞬間はめちゃくちゃ特別な体験でした。

Steam : ABZU
http://store.steampowered.com/app/384190/

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