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テクノとハウスの違い

テクノ2009-05-27 02:21

この界隈ではもう、ずーっと、原始時代から定期的に上がってくる定番ネタだけど。さっきたまたまTumblrを見てたら、久しぶりに見かけたので、改めてこのお題で書いてみようかな。

クラブミュージックに興味を持ち始めると、多くの人が疑問に持つのが、「ハウスとテクノの違いって何だろ?」というものである。掲示板でもこの問いはいつまで経っても絶えることがない。メディアも積極的にはこの問いに対する回答を出そうとはしない(「そんなジャンルわけなんかどうだっていいよ」「音楽そのものを楽しもう」という回答はよく見かけるのであるが)。(後略)
http://epxstudio.tumblr.com/post/113268548

今さら断ることもないけれど、これはもう、長く聴いてる人にとっては「明確に違う」わけですね。で、これを言語化ってかたちで定義しようとすると、その人のバックグラウンドだったり、音楽的な思想が如実に現れてしまうので、だからこそ、いつの時代も盛り上がるトピックなんだと思うんだけど。

これを例えば、単純に音楽的な形式で分類しようとすると、すぐに行き詰まるわけですよ。bpmだとか、コードの有無だとか、リズムの組み方(横ノリ/縦ノリ)だとか、分類のためのいろんな要素が考えられるけれど、決まって例外が出てくる。じゃあUKハードハウスは、とか、テックハウスは、とか。ハードテクノだって、メロディーやベースラインがあったり、2拍4拍にアクセントがあるトラックいっぱいあるし。ディープハウスより遅いテクノもいっぱいあるし。

で、上記の引用元の結論としては、テクノには、何をやってもいいという「フリーマインド」がある、と説明している。言わんとしていることは分からないでもないけれど、個人的には、これだと不十分のように思う。だって、ハウスも大概フリーですよ。

いまだに覚えてるエピソードがあって、大昔、大学のサークルでCristian Vogelの"Absolute Time"をかけてたら、仲間のハウスDJが「これハウスじゃん!」って乗っかってきた。私は、このアルバムは思いっきりド直球のテクノだと思って聴いてたんだけど、確かにハウスの括りで捉えると、理解しやすい部分がある気がした。それで、テクノとハウスってのは単に形式による区別じゃないんじゃないかな、と。
もっとなんか、感性の部分で違うというか。

YouTube - Cristian Vogel Goes
http://www.youtube.com/watch?v=csUe5lUpW5U

Tumblrの注に書いたように、私がこれまでこの命題に対して一番納得した(というか、しっくりきた)回答っていうのが、ケンイシイがラジオで言っていたもので、曰く。

ハウスのピークは『イエ~イ』って感じ、テクノのピークは『ギャー』って感じ。

これは、聞いてて膝を叩いたね。「テクノのほうが興奮度が上」って言っているわけでは全くなくて、根本的に気持ちよさの種類が違うっていうか。寿司のおいしさと、カレーのおいしさの違いみたいな。究極対至高みたいな。

で、余談ながらこの基準に照らして言うと、ここ4,5年で持てはやされている類のミニマルテクノって、「ハウス」なんですよ。どっちかっていうと、「イエ~イ」の気持ちよさに近いと思う。なんていうか、私が乗り切れないのはココなのかな。嫌いじゃないし、イエ~イしたい時もあるんだけど、基本的にはメインで追い求めているのは、「テクノ」、あるいは「テクノ」的なもの、なので。

でももちろん、これも例外があって、「ギャー」って楽しみかたが出来るハウスもあると思うし(と、昔、上のケンイシイ説を出したときにunaくんに突っ込まれた)。
これね、飲みながら話してるとほんと結論出ないよ。

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