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Synth Bar Episode 21へ

日記2014-03-02 11:10

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齋藤久師さんらによるNeuron Records主催のイベント「Synth Bar」へ行ってきました。場所は、恵比寿ガーデンプレイス38FのStudio38。saloonでやっていた時期は、結局一度も遊びに行く機会がなかったのだけど、今回は「ローランドの逆襲」というテーマで、TR-8、TB-3などのAIRAシリーズの実機が国内では初お披露目ということもあって。予約済みなので、来週にはいくらでも触れる(見込み)とはいえ、いち早く大きい音で聴きたいじゃあないですか。

19時過ぎに開演。トークセッションの第1部は齋藤さんによる各機種ごとの機能の紹介から。先だってUstreamの番組「Synth Cafe」で、ご本人によってひと通り語り尽くされた内容ではありましたが、肝心なのは持ち込みのFunktion-Oneによる出音のチェック。いきなり808のキックが素晴らしくて、これはなんというか…期待通りでした。パツパツしたアタック感も、内臓が痺れるような胴鳴り成分も、ツマミの変化がダイナミックに反映されていました。もっと延々とキックだけ聴きたかった。

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続いて20時半から、会場に設置された複数台のAIRA(SYSTEM-1を除く)をお客さんが自由に試奏できるおさわりタイム。この時点でかなりの客入りで、どこも数人待ちという状況だったので、友人知人と感想を言い合ったり、展示されている高橋憲助さんによるコンセプトアートを鑑賞したり。いや、このアートワークが素晴らしくて、AIRAシリーズのパネルのソリッドなデザインをモチーフにしつつも、有機的な要素や和のテイストを取り込んだSF的なサイバー感があって、これ私も部屋に飾ったりしたいです。グッズ展開しないのかなあ。

会場のあらゆる場所から、808、909、303の音が同時多発的に絶え間なく鳴り響いているという、ありそうでなかったカオスな空間が実現していました。なかには有名人の方もちらほら。楽器の作り手と、使い手であるお客さんの双方の意気込みの相乗効果で、ものすごい熱気でした。

さて、次に後半セッションとして、ローランドの高見さんを招いてのトークとTraktor連携のデモンストレーションが行われました。この連携は本当に刺激的で、ジャストでTR-8のキックが入った瞬間はどよめきが起こるほど。まず接続がものすごくスマートで、USBで繋いでMIDIクロックを送るだけで自動的にスレーブになるし、MIDI OUTにTB-3を繋げばスルーになって、受けたTB-3はスレーブになる。オーディオ信号はTraktorから受けた信号とEXTERNAL INにつないたTB-3、そしてTR-8自身の音をマージするので、その全体に対してScatterがかけられる。BPMの追従もまったく遅れないし、なんかもう、未来でした。

最後に、ステージではNeuronメンバーによる新旧シンセサイザーを織り交ぜたインプロのライブ。その後、またひとしきりお客さん向けのフリー試奏タイムがあって、22時ごろにイベントは終了。

つくづくおもしろいなと思うのが、ローランドがこのAIRAプロジェクトを通してやろうとしている、演奏する楽器としてのハードウェアシンセサイザーの追求というコンセプトに関して、コルグの坂巻さんや高橋さんがやっていることと、根っこの部分で、向いている方向は同じに見えるんですよね。問題解決へのアプローチが、デジタルとアナログという形でまったく正反対なだけで。

RA: Korg: Outside the box
http://jp.residentadvisor.net/feature.aspx?1950

で、齋藤久師さんも仰っていたように、デジタルかアナログかという部分は全然問題にならなくて、要は手触り(フィードバック)の部分で気持ちいいかどうかなので、テクノロジーで「カベ」を超えられる限りは、あるいは両者の特色を生かす形で併用できるのであれば、どっちでもいいわけです。優れたDJが、レコードかmp3かというような不毛な議論に与しないのと同じようにね。

齋藤さんによれば1年半前には開発が始まっていたとされるAIRA、今にして思えば、volcaが電撃的に発表された去年4月の時点で既に相当進んでいたはずで、開発に関わっていたローランドのエンジニアの方々が大いに奮起したであろうことは想像に難くない。ローランドとコルグの両雄が、またもこういうクラブミュージックの分野で相対する時代に立ち会うことができて嬉しいです。まずは、3月8日のTR-8などの発売を楽しみに待っています。

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