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[ クラシック ]

シェプキンのゴルトベルク

私の30GBのiPodにはテクノとタンゴがパンパンに入ってるんだけど、実は再生回数でソートするとグレン・グールドの弾くバッハ『ゴルトベルク変奏曲(Goldberg Variations)』(55年盤)がダントツの1位だったりする。2位が81年盤。
音楽を聴くときって、聴きたいときに聴きたいものをピンポイントで聴くことがほとんどで、それ以外のときだけ、ひらめきで選曲する。そういうとき、グールドを選んでおくと「これじゃなかった」と思うことがほとんどない。99%、どんなシチュエーションでどんな気分のときでもしっくりくる。これはもう曲の力だと思うんだけど、バッハ、特にゴルトベルクを聴くと、複雑に凝り固まった頭の中がデフラグされて、規則正しく整理されたような感じになる。

ところで、セルゲイ・シェプキンというロシア系アメリカ人のピアニストが去年3月の初来日公演で弾いた『ゴルトベルク変奏曲』の評価が高いのを知り、今度の再来日公演のチケットを買った。6月24日、すみだトリフォニーホール。いわゆるクラシックを聴き始めてまだ4年そこそこだけど、自発的にピアノのコンサートに行くのは初めて。

なにはなくとも、デビュー盤(95年)をiTunes Store経由で買ってみた。ジャケ違うけど同じOngaku Recordsから出ているもので、Amazonでは¥2,520、iTSだと¥1,500。欲しいときにすぐ聴けて助かる。

Amazon.co.jp: バッハ:ゴールドベルク変奏曲: シェプキン(セルゲイ), バッハ: 音楽
http://www.amazon.co.jp/dp/B0010L0RUQ

なんか、根っこはグールドっぽいと感じたものの、そこから上が全然違う。シェプキンは第1から第30までの全変奏をA→A→B→Bとリピートして弾くんだけど、繰り返すだけじゃなく、かなり遊んでいて飽きない。強弱を変えたり、オクターブ上げたり、装飾音を足したり、いろいろ。精巧で優雅、でもさらっと弾いてる。

もう今後この曲を弾く人々は永遠にグールドのゴーストと戦うんだろうなと思いつつ、シェプキンのはなんだか、形ある芸術って感じで、これはこれで親しみが持てると思った。6月、すごく楽しみです。

以下、グールドによる第8-14変奏。Var.10がすごい好き。

Goldberg Variations 8-14
http://www.youtube.com/watch?v=vPIS5yvvT2Y
Author:
R-9 (EPX studio)

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