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Roland AIRAの感想とレビュー動画のまとめ

テクノ2014-02-15 15:04

昨日14日、噂のAIRAシリーズの全貌がようやく公開されました。

808、909、303の音を忠実に復刻。Roland AIRAがベールを脱いだ! : 藤本健の“DTMステーション”
http://www.dtmstation.com/archives/51887614.html
ICON ≫ 96kHzで音を生成して出力する“ハイレゾ電子楽器”、ローランド「AIRA」…… 実際にそのサウンドを聴き、触れてきました
http://icon.jp/archives/7088

Analog Circuit Behaviorということで、根強いアナログ懐古に対するローランドの答えは、あくまでデジタル技術の追求でした。ブレない、力強いメッセージと感じ、個人的には100%支持したいと思います。
そもそも、アコーディオンやチェンバロといったアコースティックならではの楽器を電子的に再現する研究を地道に続けてきたローランドにとって、これは全く真っ当な選択なわけで。アナログサウンドは、技術の進化によってデジタルでも完全に再現できる。そういう考えは、骨董品の愛好家ならともかく、テクノロジーを信じている技術者やあるいは特にテクノという音楽に関わってきた人たちにとっては、ごく自然な態度だと思います。
問題は、「いま現在の技術」でそれが本当に可能なのかということですよね。

デザインに対しては賛否あるようですが、私はいいと思います。単純に、パネルが操作子でぎっしり埋まっている密度の高さが。それから、特に良いのはTB-3で、まず外観の再現から入るクローンが多いなか、敢えてゼロベースで見直したのは大英断だと思います。だいたいTB-303だって今のような使いかたを想定して設計されたわけじゃないでしょう。あのUI、私にはものすごく分かりにくい。
タッチパネルの使い勝手は、実際に触ってみないことには何とも言えないけれど、TR-8がボタンを採用しているのに敢えてTB-3では感圧式タッチパネルというのは、それなりに合理的な理由があるはず。きっと。

気になるのはscatter機能。volca beatsのstutterと響きは似てるけど全然違って、ルーパー、リバース、グリッチ系エフェクトを簡易的に統合したものと考えればいいのかな。これ、動画だとあくまでデモ的な意味合いで「やりすぎ」感が出てしまいがちだけど、控えめに使う分には悪くないのでは。

さて、あれこれ具体的な情報を得たうえで、買うのかどうなのかということでいうと、まず、TR-8は買います。これはもう自分にはたぶん必要なやつ。あとTB-3も。VT-3はとりあえずは要らなくて、SYSTEM-1は、もうちょっといろいろ音を聞いてみたいです(プラグインとして使えるシンセにも追加情報がありそうだし)。

今回は敢えてこういうマーケティング戦略を取ってきたのだと思いますが、昨日の17時のタイミングで、一斉に事前撮りしたと思われる動画の公開がYouTubeで始まりました。興味があったので、あれこれ観てみて、製品の特長がよく分かるもの、パフォーマンスの内容が良かったものを、以下にいくつかピックアップしてみます。

機能解説

まずはローランドのBrandon Ryan氏による、ある意味オフィシャルなTR-8のデモ。機能に関してのひと通りのインストラクションがあります(とても滑らかな営業トーク!)。同様に、TB-3VT-3の丁寧な解説ムービーもあります。

ユーザー目線での機能解説は、sonicstateのこちらのちょっと長い動画が良かったです。知りたいと思ったことはここでだいたい。ステレオアウトのほか、任意のパートを2系統まで出力できる端子があって、かつUSBだと全パートパラ出しできるとか。また、各パートには808系、909系とバラバラの音色をアサインできることとか。

実演

R&BスタイルでのトラックメイキングにAIRAシリーズを使う実演。MIDIキーボードで鳴らしてPCのDAWに打ち込んでいく様子です。さっそく使いこなしている感が。

ライン録りではないけど、909サウンドの鳴りの雰囲気がよくわかるデモ。まさに、こういう音が出るフィジカルなリズムマシンが欲しかった。

5分間黙々とTB-3を触っているだけの動画。気持ちいい。寝っころがって延々と操作していたい。

クラブのような鳴りのところで、2人で複数のTR-8とTB-3をプレイしている様子。

アーティストインタビュー

ローランド公式チャンネルでは、アーティストによるファーストインプレッションをまとめたクリップがありますが(AIRA - Artists make first contact with AIRA - YouTube)、ほかにも次のようなものが。OrbitalのPaul Hartnollへの、なんだか砕けた雰囲気でのインタビュー。値段を聞いてびっくりするリアクションがいいです。

こちらは808 StateのGraham Masseyへのインタビュー。

いまのところは以上です。
AIRAシリーズのグローバル公式サイトはこちら。

AIRA | Roland
http://www.roland.com/aira/

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