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最近観た映画から(2015年3月)

日記2015-03-24 21:04

ブロークバック・マウンテン(Brokeback Mountain)

映像も音楽もとても美しい、いい映画だった。『ダークナイト』でヒース・レジャーに興味を持ったのがきっかけだったんだけど、主人公の20年間の造形描写が素晴らしくて、壮絶としか言いようがない演技だった。ひとりの人間が、あんなに役に入りこんで、架空の人生を表現することができるものなのか。若くして亡くなってしまったのは本当に惜しいことだ。

作品のテーマに関しては、はじめ、同性愛に対する表現に身構えてしまうんだけど、彼の生き様を追体験すると、結局のところ普遍的なものをあたりまえの形で表現しているだけなんだということがよくわかる。それは、自分のなかの見えない偏見と向き合うことでもあるし。こういうものは、遠い異国の違う時代の、まったく違う習俗を描いているからこそ、寓話としての強度を持つのかもしれません。
かといってそのような「生きにくい人たち」の違いを過度に強調するでなく、始終落ち着いたトーンで描いているのが好みでした。途中からは、常に破滅の影がちらついてしまって、どこに落としどころを持って行くのかと思ったけど、エンドロールの余韻もすごく良かった。

インランド・エンパイア(Inland Empire)

初めてのデヴィッド・リンチ監督作品だったのですが、私これダメでした。3時間のうちの最初の1時間でギブ。私は、難解だったりストーリーが分かりにくい先鋭的な作品は全然OKで、むしろ筋立てて言語化できない、映画という媒体でしか実現できない何らかのエモーションを表現している作品だったら観てみたいと思うんだけど、これは激烈に美しいわけでも、醜いわけでもない平坦な映像が続くだけで、何も感じませんでした。この映画はたぶん、私がターゲットでなかっただけの話なので、逆に軽率に手を出してごめんなさいという感じです。

シャイン(Shine)

実在のピアニストをモチーフにした、挫折と復活を描いた映画…なんだけど、どう評していいものか。フィクションとドキュメンタリーを両方追ってしまって、どっちにもなれなかった感じがしてしまうのです。
例えばこれ、フィクションとして彼の転落の原因が父親の抑圧のせいであるように描くのであれば、結果的に抑圧を跳ね除けて留学したことは肯定されるべきだし、そうでなくても父親との関係性に何らかの答えが示されなければならないはず。
逆に、ドキュメンタリーであるならば、このモヤモヤ感はある意味ではリアルではあるんだけど、映画にする意味が分からなくなる。だって、単に、ある落ちぶれたピアニストの広告宣伝映画になってしまうわけでしょう(事実、Wikipediaなんかを見ると、この映画にまつわる周囲の人間のいろんな意図が見え隠れしてしまう)。

主人公の愛嬌溢れる演技や、ピアノの演奏シーンはすごいなと思う。ただ、この映画を観るんだったら、実際にいいコンサートに行ったりCD聴いたほうがよほど感動できるし、音楽映画としては"A Late Quartet"とか、あとたぶんマルタ・アルゲリッチの娘が撮った自伝映画(まだ観てないけど)のほうが良いんじゃないかなあ。

レジェンド・オブ・フォール(The Legends of the Fall)

面白かったけどムチャクチャな映画でした。このブラピの役が仮にキムタクだったらと考えると、どれくらいムチャクチャかが分かると思う。破天荒に生きる主人公の半生を軸に、人生のままならない部分や、それゆえの後悔や自責、そして因果をわかりやすく描いて…は、いる。よく2時間強に詰め込んだなあ、とはまず思った。

それにしてもブラピのキャラが強烈で、なんじゃそりゃってなる。復讐鬼となって、剥いだ敵の皮を全身に下げて戦場を駆け回るシーンとかがまだ全然序の口という。後半、いよいよ人間関係が複雑になって、それぞれに登場人物が自身の思いを吐露するあたりはそれなりにカタルシスがあり、やっぱり恋愛映画なのかなと思わせつつも、悪人をとっちめるシーンはショットガンぶっ放してイエー!みたいなノリで、どうしたいのかという。笑っちゃった。
なんかこれ、邦題では「果てしなき想い」というサブタイトルがついているみたいなんだけど、私がこれにサブタイつけるなら「ブラピ対グリズリー」です。

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