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1977年の『シータ』

タンゴ2012-02-11 02:55

アストル・ピアソラはじめタンゴ系のライターとして知られるよしむら氏のツイートで知ったんですが、ピアソラが70年代に組んでいた、シンセ、オルガンなどの電子楽器を取り入れたフュージョン寄りの「コンフント・エレクトロニコ」編成による『シータ(Zita)』の映像がYouTubeにアップされていますね。

大好きな曲ですが、映像があるというのは知らなかったので感激しました。同じ映像が別のアカウントからも2月3日付でアップされていて、どうも、ごく最近公開されたもののよう。いずれも「ina.fr」のロゴが右下隅に入っているので、フランス国立視聴覚研究所(10万本の映像アーカイブをWebで公開している公的機関)が出どころのようですが、詳しいことは不明です。

この曲は1975年に発表された『トロイロ組曲』のひとつで、師アニバル・トロイロの死に際してピアソラが書いたもの。「シータ」はトロイロの妻の名で、他の3曲にも「バンドネオン」「ウイスキー」「ばくち」と、生前師が愛したものの名前がつけられています。
当時、50代のピアソラはヨーロッパに活動の拠点を移していて、前述のとおりタンゴに電子楽器を取り入れるなど、実験的な取り組みをしていました。今や代表曲となった『リベルタンゴ』もこの時期(74年)の作品。短いキャッチーなフレーズに作風が凝縮された、濃い作品が多いようです。
この時期の活動の詳細については、よしむら氏の以下の記事にあります。

リベルタンゴの時代~行きあたりばったり音楽談議(10)
http://www.yoshimura-s.jp/column/piazzolla-3.html

この曲のライブ録音で聴いたことがあるのは、以前物議を醸したパガーニ編の超乱暴な編集の10枚組CDのうち、10枚目に収録されているもの。このアレンジが異様にカッコ良くて、ドローンなシンセサウンドといい、畳み掛けるようなクライマックスといい、一気にハマるきっかけになった曲です。

ギターアレンジではアサド兄弟のものが有名ですが、Brazil Guitar Duoのこの演奏が素晴らしいです。前にも貼りましたね、これ。このスピード感とシンクロ。楽器の数が一気に減ったのに、密度的には全然物足りなさを感じません。

先月の記事で触れたエレクトロタンゴ一派のSan Telmo LoungeやTanghettoといったバンドも、『シータ』をカバーしています。根が電子楽器を交えたバンドなだけに、テクノをかじった人にも引っかかる何かがあるのかもしれません。

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